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公共交通を考える会
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 お世話になっております。公共交通を考える会・眞壁良輔です。
 この度私が、フェイスブックのタイムラインに平成29年第1回福岡市議会・議案第107号「活力ある福岡空港づくり基金条例案」の審議の傍聴のご報告と「福岡空港問題」に関する所感を投稿した所、様々な人々から反響をいただきましたので、代表の許可のもとこちらに一部を修正して掲載いたします。

 3月28日は福岡市議会本会議を傍聴しました。
 大変な緊張感に包まれた、本会議でした。何しろ、今回は議案第107号「活力ある福岡空港づくり基金条例案」の民進・社民系会派である福岡市政クラブによる修正案が審議されるという本会議です。
 もしも、再議を高島市長が求めた場合は昭和31年(1956年)以来、61年ぶりの事態です。そのような中、本会議は開始しました。
 緊迫感のある空気の中、「活力ある福岡空港づくり基金条例案」は賛成多数で可決されました。まだ再議の可能性があり、予断を許さない状況ではありますが、ここで、私のいわゆる「空港問題」に対する、考えを述べたいと思います。
 まず、賛成会派の主な主張は「出資を通じて、新会社への影響力を増し、公共の利益に対する責任を福岡市が果たせるようにする」と言ったものでした。
 対して、反対会派は「出資をしても影響力は限定的であり、法定協議会での協議で充分。出資して具体的にどのような責任を果たすというのか、と言った部分が不鮮明で、賛成会派はいい加減な議論に終止している」と言った内容でした。
 この件についてですが、賛成会派の主張の方が、理があると考えます。ふくおか維新の会のとみなが正博議員からも指摘がありましたが、空港法によれば「協議会において協議が調つた事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない」(空港法第14条第6項)とあります。尊重義務にすぎない以上、福岡市が新会社に何かを求めたとしても、それに応じるかは、あくまでも新会社の「良心」に委ねられています。民間資本では、当然のことながら経営の論理が優先されるので、その経営の論理と福岡市、または福岡市民の要求が対立した場合に何も手を打てないような事態が起こりうると想定されます。そもそも、この様な公共性が極めて高く、安全性の問題や周辺への環境対策なども他のインフラに比べて、デリケートな対応を求められる空港のようなインフラが「公共性を担保する役割」を担う 国や自治体などではなく、民間企業が運営すること自体、非常に違和感を持たざるを得ません。しかし、民間委託が決まった以上、次善の策として新会社に出資して、可能であれば、非常勤取締役をだして、影響力を持とうとするのは、最低限の責務でしょう。
 5%程度の持株比率で何ができるのかという声も聞かれますが、「株主総会での議案の提出」や「株主総会の招集」「帳簿の閲覧」が可能になります。逆に考えれば、出資しなければその程度のことさえ出来ないのです。
 具体案に欠けると言った批判もあるようですが、民間委託後にいかなる問題が起こるか、完全に想定することは困難である以上、選択肢は多く持つべきでしょう。
 それに対して、民間の活力を縛り付けるものだとして安易な批判を加えるのは、楽観的すぎると思います。新自由主義にはこの特有の楽観性がよく見受けられます。例えば騒音対策など、新会社の利害と市民の利害が衝突するような事態は、容易に想定できるものもあります。その時に、法定協議会で新会社の「良心」に頼って本当に問題ないのでしょうか? 甚だ疑問を感じます。
 公共インフラの民営化といえば真っ先に思い浮かぶのが国鉄の分割民営化でしょう。消費者は「サービスが向上した」と言って喜んでいますが、他方で、赤字路線というレッテルを貼られた路線は次々に廃線や第3セクターへの転換を迫られ、その沿線住民は多大な損失を被っています。
 公共に対する責任とは「全体」のためのものであり、決して「多数」のためのものではないはずです。従って私はこの「空港問題」についても公共に対する責任を可能な限り果たそうとする自民党案の方が共感できる部分の方が多いのです。
 最後に、今回の本会議で一つ残念なことがありました。名前は出しませんが、ある会派が採決の際に退席したことです。その会派の議員たちは、私が取り組んでいる子宮頸がんワクチン問題で、一緒に取り組んだこともあります。
 退席の理由を尋ねると「今回の件は、高島市長と自民党市議団の政争で、それに加担したくない」とのことでした。つまり、高島市長を筆頭とする執行部に同調しないし、福岡市民の利益を少しでも通す回路を作ろうとしている自民党が出した案にも、その経緯からして乗れないということです。
 はっきり言って綺麗事を並び立てることは簡単です。しかし、そのせいで、市民の利益が一歩間違えれば軽んじられる恐れのある事態を看過してもよいのでしょうか? 今回の採決に対して高島市長が再議決を求めた場合は、出席議員の3分の2以上の賛成が必要です。今回の採決では、賛成39に対し反対20退席2(総数61)で可決されました。このまま行けば再議決の場合は議長も参加するので賛成40、反対20で再度可決されます。しかし、事態は楽観できません。誰か一人でも反対に転じれば否決されてしまうのです。その時に退席して、旗幟を鮮明にしなかったことにより、議案が否決されたとしたらそれはいわゆる「高島市政」を容認したことになるのです。いつも、舌鋒鋭く高島市政を批判していた人々によって、容認されてしまうのです。
 その時に、後悔しないでいられるのか、彼/彼女らにとても問いたいです。
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【2017/03/31 01:55】 | 活動報告
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お世話になっております。
この度当会では、3月21日に福岡市に対して、「福岡空港新会社への出資などを求める申し入れ」を行いました。
申し入れ書の全文は下記のとおりです。

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平成29年3月21日
福岡市長 高島宗一郎様

公共交通を考える会
代表 近藤 将勝

福岡空港新会社への出資などを求める申し入れ

 春寒次第に緩んで参りましたが、貴職におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
 本会は、昨年11月11日に、博多駅前の陥没事故(11月8日発生)で、福岡市交通局に申し入れを行った市民団体です。その際、申し入れに報道機関を前にして、担当者にご回答をお願いいたしましたが、今日現在なんら音沙汰なく、福岡市の姿勢は、市民軽視、議会軽視であるといわざるを得ません。
 さて、現在、開会中の福岡市議会において国が新たに委託する民間の運営会社に対する出資問題について出資を求める自民党市議団などと、高島市長、執行部の対立が顕著になっております。自民党会派から、市長派市議が離脱し、自民新福岡なる会派ができました。貴職は、自民党市議団への予算説明も中止するなど、まるで沖縄県の雄長知事と面会しない政府と同じで見苦しいものでした。本来は、差別することなく全会派に予算説明を行うべきことですが。
これまで福岡市は、第3セクターである福岡空港ビルディング株式会社に対して約7億8千万円あまりを出資しており、第49期決算報告書を見ると福岡市は、県に次いで6番目の大株主で、798万800株のうち持ち株比率は14.12%。
あるニュースサイトを見ると近年だけでも3億円を超える配当を受けています。これは優良な投資先ではないでしょうか。
一言苦言を呈します。本会議、第3委員会の質疑を会の役員で傍聴しておりましたが、9日本会議における条例案提案者の自民党市議に対する市長の態度は横柄で、腕組みに、にらみつけるなど、感情的な何かがあるのか存じませんが、福岡市民として、大人気ない態度はやめるべきだとまず率直に感じた次第です。
 これまで福岡市は、福岡空港ビルディングに取締役(高島市長は取締役)を送り込んできましたが、新事業者で出資しなければそれもできません。北九州市と本市の都市間競争のなかで、福岡空港のような利便性など優位に立てる材料が多く、これまで以上の収益を見込まれる投資先から引き上げるというのは、市民の利益にかなうものなのか甚だ疑問です。もし、福岡市の関与がなくなれば、北九州市は福岡空港の新事業者に北九州空港の運営を委託する方向性を示しており、同空港の24時間運用可能な面などをフルに生かした動きをしてくることが予想されます。
本会は、自民党市議団の「議案第107号 活力ある福岡空港づくり基金条例案」を入手し、会の中で検討してみました。株式、有価証券の保有など第1条から9条にわたりますが、よくできた対案と評価します。株主として発言してこそ重みもあり、ただ「立地自治体」では脆弱です。
いうまでもなく空港は公共性がきわめて高く、福岡県も出資するのであれば、福岡市がしない理由が市民に説明されたとはいいがたく、市長と担当部局で早々決めたのは合点がいかぬところです。国や県との協議の場でも、福岡市は出資に否定的で、市議会には事前に説明もされていません。ましてや野党の共産党や維新、緑・ネットなどは、完全な蚊帳の外だということです。
現在、空港滑走路は国が管理し、ターミナルビルは第3セクターの福岡空港ビルディングが運営管理しているわけですが、国は、再来年春には民営化のスケジュールで進行しています。今、ぎりぎりのタイミングです。
売却益で新滑走路の増設費用に充てるようですが、滑走路とターミナルビル一体になった運営に、立地自治体が関与しないとなれば、私企業のみで話が進むことになりかねません。
 産経新聞のインタビュー(平成28年7月26日九州・山口版)で、現在の福岡空港ビルディングの津上社長は次のようなコメントをされています。
「福岡県や福岡市には福岡空港ビルの株主として参画していただきました。その結果、円滑に運営ができています。市には民営化後も引き続き、空港運営にご協力していただけるものと信じています。」
 ここまで評価していただいているわけですから、県と歩調を合わせ出資していくことになんら問題はないはずです。
その点、9日の本会議で提案者である自民党市議団、調たかし議員が「公共を守る」と強い口調で強調したのは、本来の保守、自民党らしい考え方でしょうし、郵政民営化などの新自由主義、グローバリズム、規制緩和という流れが、高速ツアーバスの事故や、非正規雇用の増大など国家国民の利益と矛盾した現実を考えたとき、市長の言う「投資リスク」などより安全性や公益性の論理を展開した自民党の主張に納得させられました。
そもそも、国家戦略特区で、解雇規制の緩和を進めようとしたり、移民につながる外国人労働者の受け入れ、民泊など保守的な立場からして受け入れがたい政策メニューが、保守を謳う安倍政権から出てくるのか非常に疑問ですが、それに追従している福岡市も見識が問われております。
本会は、本来、空港は公共性の高いインフラであり、今後も国が直轄事業で続けるべきとの認識にたつものですが、民営化すると決定した以上、市民の利益のため、次世代のためにも市が担うべきは担うことが求められると考えます。
賛成した他会派・議員も同じ認識でしょう。市長も選挙で選出されていますが、中央政府の代理人や独裁者ではありません。そして議員は、れっきとした市民の代表です。我々市民が投票していることを市長は、忘却しています。
とはいえ、二元代表制であり、執行部と議会の対立、感情的なこじれが延々続いても市民の利益を考えると望ましいあり方とはいえないと感じます。
それを前提とした上で、次の事項を貴職、行政当局に強く求めるものです。

申し入れ事項

1、 自民党市議団の対案を受け入れ、新会社に対する出資を行うこと。
2、 市は出資に否定的だが、なぜ出資できないのか納得のいく説明を行われたい
3、 国や県との協議内容を、市民に情報公開すること
4、 与党会派のみならず、全会派に説明や勉強会を今後行うこと
5、 議論の惹起する事柄について、専決でことを進めるのは議会軽視であり、今後、議会との十分な意思疎通を行うこと
6、 空港に限らず、鉄道など交通インフラの整備は、公共性が高く、東京・大阪に負けないインフラ整備を国、県、近隣自治体、財界、鉄道事業者などと連携して推進すること
7、 以上の事項について文書で解答を行われたい
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また、申入れ後に、記者会見を行い、翌3月22日の西日本新聞の朝刊で申し入れについて取り上げられました。

西日本(空港申し入れ)

私どもは、本来空港のような公共性の高い分野は民間の論理だけに任せず、公共的視点から運営できるように国の直轄事業とすべきであるとは考えておりますが、民営化路線が決まった以上、その制約の中で、いかに公共性を守っていくかを考えた結果、今回は自民党案について、共感する部分も多かったことからこのような内容の申し入れとなりました。

福岡空港は大半の福岡市民が福岡市の玄関口として利用する以上、この福岡空港の問題は市民生活に密接に関係する課題であるはずです。その中であらゆる立場から、この問題に対して取り組む動きがある中で、今回の申し入れの報道が、西日本新聞だけにとどまったのは大変残念でした。
そこで、当会では当日集まった報道関係者に、下記内容でメールを送信しました。
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報道関係各位

公共交通を考える会
事務局長 眞壁 良輔
think.public.transportation@gmail.com

日々ますます、ご清栄のことお慶び申し上げます。
公共交通を考える会・眞壁良輔と申します。
先日は当会の「福岡空港新会社への出資などを求める申し入れ」の記者会見にお越しいただき、ありがとうございました。
さて、その会見に関する報道についてですが、大変残念ながら、西日本新聞以外は取り上げていただけませんでした。当日は、国土交通省による全国の地価の発表や、屋台の再審査結果の発表などのニュースがあった為、なかなか取り上げていただくのが、難しいというご事情はあったかと思います。
そこで、3月28日に行われる空港の民間委託の問題に関する自民党案の採決の際に、各社ではこの「福岡空港問題」について、今までの経過などを交えながら、報道を行うものと思われます。その報道の際に、当会の申し入れを取り上げてはいただけないでしょうか。
もちろん、自民党福岡市議団と市長との対立も、重要ではありますが、同じ様に、この空港問題に市民が声を挙げているという事実もまた同様に重要なことであると考えております。福岡空港問題は全ての福岡市民の生活に密接に関係する問題です。多様な意見を取り上げることもメディアの重要な役割の一つであると、当会では考えております。一部からは「市政記者クラブは高島市政にべったりで無批判だ」という声も聞こえて来ますが、決して皆様はその様なことはないと信じております。紙幅や編成の関係で、色々とご事情はおありかと思いますが、何卒よろしくお願いいたします。

公共交通を考える会
事務局長 眞壁 良輔
think.public.transportation@gmail.com
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3月28日にはいよいよ議案の採決が迫っています。本会は空港問題のような、公共性の高い問題について「百家争鳴」と言いうるような、多様な議論を求めるとともに、行政が、公共に対する責任を放棄するような動きに少しでもストップを掛けられるように活動していきますので、今後とも何卒よろしくお願い致します。

【2017/03/26 23:49】 | 活動報告
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